2016年7月23日土曜日

どのように収穫できるか【伊藤大介】



本日、初の公式戦「高円宮杯」神奈川県予備予選が終了しました。
初戦の逆転勝利で得た「価値の原石」を活かすことができたと胸を張って言うことはできない内容に終わってしまった試合が続いていたことが、何よりも今のチーム状態を物語っています。

意識の不変、心の怯み、人任せ(無責任)、諦め、放棄、ネガティブなワードで表現される現象が本大会第2節、神奈川県U-15リーグの2試合が数多くピッチ上に表れていました。
全員とは言いませんが、ほとんどの選手がそういった姿に写りました。
この姿勢は対戦相手、大きな声で気持ち良く応援してくださる保護者の皆様、何よりも真剣さと本気さを失っていない仲間にとって大変失礼な姿であり、非常につまらなく情けない現状だったと痛感しています。



これは「サッカーのピッチ上には日常が表現される」と毎度のことのように考え伝えている僕の指導にも大きな要因があります。
いえ、むしろ選手でなく、指導者であるこちらに問題があるという事実と向き合うキッカケになりました。(西野代表からも普通だったら聞き耳の痛いアドバイスを悔し過ぎて気持ち良く受けることができました)

本日の試合を迎えるまでに(たった2回の活動ですが)僕はもちろんのこと、選手も意識を改めるような活動をしてきた自負を持ってピッチに入りました。
第2節と同じスコアとはいえ、全く異なる表情のゲームを展開できた(ステップアップできた)と思っています。

これには僕たちチーム全体の意識の改めもありますが、一足先にAFCを去ることになった仲間の影響も強くあると考えています。
その選手を送り出すあの場面(経験)があったからこそ、チームとして、プレーヤーとして本日の試合でステップアップができたという意味でも、最後の最後に彼はAFC茅ヶ崎の仲間から多くの宝物を持ち帰ったと同時に、チームには大きな財産を残してくれたと思っています。



そういった意味でも、彼とともに過ごした時間に胸を張ることができますし、彼に対して感謝の気持ちは計り知れないものになりました。

話を戻しますが、本日の試合は結果はともあれ、本当に僕個人の感想ですが、内容は非常に気持ちが良く、最後の最後まで応援したくなる、拳に力が入り続ける試合でした。
何が何でもゴールを守ろうとする姿勢、必ず1点返すというダイナミックな攻撃、久しぶりに「これがAFCが目指すサッカーの試合だ」という瞬間をたくさん作り出すことができたと思います。

しかしながら、選手はもちろんのこと、応援してくださった保護者の方の気持ちからすれば、ノーゴールでの敗戦という結果は残念という部分は変わらないと理解しています。
ですが、その結果が伴ってくる上での大前提を本日のゲームでクリアしきったとは言いませんが、気づくキッカケを得ることはできたと思っています。

ここからはサッカーのトレーニングです。
そこについては専門的な話を選手たちにもしましたし、これからもっとしていくと思います。
この夏に価値の原石を磨いていく準備が整いました、、、、、とも言い切れません。

今日はいろいろ綴ってしまいます。すみません。

なぜか?
今日は試合以外のイベントもあったからです。

いつもいるはずの選手がピッチにもベンチにも2名いませんでした。
???????

ジュニアユースの活動でたまに聞く話ですが、試合会場を間違える・間に合わない、という「まさかうちの選手に限ってそんなことは」ということが起こりました。

これまでも、田んぼの場所がわからなかったと言って、潔く現地に向かわずに帰ってしまった選手がいたりもしましたが、試合では初めてのことです。

これも選手を指導してきた結果の一つと重く受け止めています。
本日はたまたま2名の選手でしたが、他のピッチに立っていた選手たちにもその可能性は大いにあるのだと思います。

これまでも試合会場に向かうための方法や手段について「みんなで」というスタンスを取っていました。
しかしそれは、聞こえは良いのですが、それをよーく覗いてみると、なんとなく「人任せ」になっている場面が続いていたのです。

これも良い機会です。
試合後には遅刻した選手の謝罪がありましたが、待っていた選手たちからも思っていることを正直にぶつけてもらいました。

そこで徐々に明るみになってきた「集合問題」。
これは具体的には綴りませんが、ピッチ上で起こっている「コーナーキックでの失点」がもろにイコールとなっています。



なんとなくマークが失点を生み、なんとなく集合が本日の事件を生み、、、、、
全く同じ現象です。

遅れた本人たちだけでなく、その仲間、そして僕ら指導者にも何か問題があるからこそ、こういったことがピッチ内外で起こるのです。

僕を含めた周りの大人が、結局は余計な手助けをしているのではないないか?(正解に誘導しすぎたり、安易に守りすぎたり、自発的な思考をする余裕を潰してしまったりしているのではないか?)

ピッチ外でも考え方や姿勢を改める価値の原石を拾いました。

ー「サッカーはサッカーのトレーニングでしか上達しない」という考え方を持ちつつも、

ー「サッカープレーヤー(人)としての成長(大きさや深み)はサッカーのトレーニングだけでは足りない」と痛感しています。

だからこそ、AFC茅ヶ崎だからこそ!と言える、北海道合宿での経験や50km弱ナイトハイク、田植え、これから挑む富士登山、こういった活動には価値があると自信を持って言うことができます。

試合内容は○、ただし現状での精一杯であり、まだまだできることがあるという意味では落第。
本日の試合は多くの収穫があった、とサッカーの試合の後によく耳にする、優等生思考はできません。

様々な成長キッカケ場面をオーガナイズし、ここまで耕してきたものがどのように実り、どのように収穫できるか?

ますます背筋が伸びつつも、しびれる勝負が続きます。
正解のない問題と正直に向き合いながら、AFC茅ヶ崎の選手・スタッフであることを誇りに思える活動を作り上げていきます。

本日も、保護者の皆様には、こちらの背中を後押ししてもらえるような応援を頂き心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。



伊藤 大介

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